2005年04月30日

論の変遷

私が読み始めた頃にはすでにあちらでの主張は「全員本名名乗れモルァ」へと変遷していたが、本来はトレーサビリティと情報開示の問題だったようだ。今回はこの変遷について少し考えてみたい。

変化前の問題については既に多くの注釈が付いているが、おおよそのところは次のようなところであろうか。
まずはネットでのトレーサビリティであるが、これはそれほど低くない。プロバイダのログをはじめ、様々なところに多くの足跡は残るわけであるし、それが一般には開示されていないだけである。
さらに注釈を加えるなら、一部には足跡を相当なところまで秘匿する技術力を有した人物も居るだろうが、それはあまりに少数であるゆえに、尚且つ秘匿に必要な労力が大きすぎるゆえにコメントラッシュには限りなく無関係である。


次に情報開示についてであるが、これも現時点でそれほど大きな問題はないだろう。違法な場合は開示請求はできてしまうのである。後はこの請求プロセスをいかに簡便にするかという問題であろうが、これは実のところ別の問題、「日本の裁判はどうしてかくも煩雑なのか」というところに行き着くがゆえに別の問題なのではなかろうか。
さらに注釈を加えるなら、違法性が無い場合の開示はあってはならないだろう。個人情報保護など、むしろ簡単には開示しない方向へ向かってすらいるはずである。


さて、小倉氏のエントリの主張が実名でのコメントへと本格的に変遷したのはごく最近、氏のブログが炎上して後のことであったのではなかろうか?だとするとその理由は炎上の消火に求めると自然に説明できるのではないか。その前提で仮説を立ててみよう。

まずブログ炎上時のコメントは、基本的に非合法なものは少なく、ゆえに個人がトレースされていようが、手続きが簡略化されようがその情報は現時点では開示されない。ゆえに開示の手続きではなく基準そのものを変更させようと考えたわけである。

そう仮定するとあっけなくその場合の情報開示の基準と正当性はどうするという批判が噴出するような提案であるのも納得がいく。まずもって目的は安易な批判コメントの封殺であるのだから、目的のためには手段を選んでいないというわけである。


ところでこの実名化理論はその前提において致命的な問題を抱えている。ここでの前提はまさか実名が出されるかもしれないのに簡単には批判コメントをつけないだろうという楽観があるはずだが、その前提が既に間違いであることが実証されているのである。小倉氏は知らないのかもしれないが、ニフティのパソコン通信時代はBBSの書き込みに、本名と都道府県までの住所の開示が必須要件であったということで、小倉氏の望む世界はかつて存在したのである。

ではその頃は平和であったか?というとそんなことはなかったのであり、とどのつまり小倉氏のブログ炎上は(火勢はやや弱かったとしても)防げなかったはずなのである。
posted by князь Мышкин at 00:29| マイアミ ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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