単純に訳して「観客・聴衆」としてもよいが、私は「あるサイト・ブログにおいて、見ている人」の総称として運用している。どちらかというとコメントなどを寄せている人は除いた、ROMメンバーを指す。このオーディエンスはどのブログでもコメント投稿者を遥かにしのいで多く存在し、一見さんも含めればサイバーカスケードの偏りすら問題にならないほどであろう。そういう「より一般に近く、より多くの」人々に対するアピールこそがエントリにせよ、コメントにせよ重用であり、書き込んでいる少数の人間の間での喝采などを求めていくうちにオーディエンスから飽きられたり呆れられたりすることは慎むべきであろう。オーディエンスは滅多に同意もしてくれない。批判もしない。ただ、見て、つまらなくなったりしたら去る。それだけの人に向けて発言するのがネットでの発言であると考える。喝采なきピエロである。
ゆえに、オーディエンスからの支持を得られているかどうかを問題にする一方で、その指標は一切存在しない。ただ、己の信ずる論理を、日々構築し続けるのみである。誰に阿ることもなく、誰に媚びることもなく、誰と馴れ合うでもなく、そうしてゆくべきである。
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